講道館柔道 対 アド・サンテル
bX
続 庄司 対 サンテル 反対に庄司の顔色は蒼白だ。 庄司は得意の跳ね腰で、からくもサンテルを投げたが サンテルは「しめた」と足をとる。 逃げる庄司。 立った瞬間、こんどは逆にサンテルが巴投げを仕掛ける。 庄司大きく飛ぶ。 サンテルの巴投げは初めて見せた技。 みなあざやかにきまる。 あせる庄司を強引に寝技に引き込んで、強力な十字固め。 左右の手をおがむように組んで、必死に頑張る。 客席は息をのんで、手に汗にぎる。 庄司に幸いしたことは、サンテルの十字固めが、肘関節を攻めたことだ。 もし、サンテルが本当に柔道の達人ならば、 真っ赤になってこらえる庄司。 腕が・・・・・・庄司の腕がサンテルの固めを必死に外して ああ、ついに庄司は、死力をつくして、引き分けに持ち込み得たのである。 ともかく、こうして、サンテル迎撃戦は、日本柔道の面目を 庄司以下四選手は、講道館から破門され、まったく泣き面に |